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最先端の科学を体験!高校生対象 理学部サマースクール

2023.08.25

8月2日(水)、3日(木)、4日(金)の3日間にわたって「理学部サマースクール2023」を開催しました。本イベントの開催は今年で20回を数え、これまでに1,000名を超える女子高校生が参加しています。今年は全国から78名、対面またはオンライン形式で、プログラムに参加しました。開催したプログラムは以下の通りです。

?整数の間の距離を測ろう(杉?倫講師)
?色覚の仕組みと多様性(深町昌司教授)
?Excelを用いたデータサイエンス入門(?川賀代教授、加々?薫助手)
?1888年にタイムスリップ?!電磁波の発生と宇宙からの電波(奥村幸?教授)
?分子のかたちと香りの不思議な関係(市川さおり講師)
?ヒト培養細胞への遺伝子導入(和賀祥教授)
?遺伝子やタンパク質をパソコンで調べてみよう(清?謙多郎特任教授)

これらのプログラムは、数学や理科や情報が好きで最先端の科学に触れたい高校生や、ちょっと苦手だけど興味があるという高校生を対象に、大学の充実した設備で科学の面白さを体験してもらうため開催しました。今回はこの中から2つのプログラムを紹介します。

1888年にタイムスリップ?!電磁波の発生と宇宙からの電波(奥村幸?教授?数物情報科学科)

このプログラムでは、目に見えない「電磁波(電波)」が、どのように発見されたのか、また「天文学」でいかに必要とされているのか、講義と実験で学びました。電磁波は、1865年のマックスウェルによる理論的予言を、1888年にヘルツが実験で確かめ発見されました。そのヘルツの実験を、現代の装置を使って再現しました。また、世界一の性能を誇るALMA望遠鏡(チリ、標高5000m)に何度も訪れている奥村教授から、電波天文学の成果についてお話をお聞きしました。

電磁波の存在を確かめる
ヘルツの実験

実験の手順は、はじめに電磁波(電波)を放射する発信器を用意します。奥村教授から2つの注意事項が伝えられました。火花放電を行うので発信器に「近づかないこと」、さまざまな強度や周波数の電波の送受信をするので念のため「携帯電話の電源をOFFにすること」。実験室に緊張が走ります。
続いて、電磁波を受信するアンテナの役割を果たす「検出器」を、参加者が1人1種類ずつ作成しました。検出器にはネオンランプを付けており、電磁波が流れると光る仕組みになっています。

写真左から 発信器/発信器の説明をする奥村教授/検出器を作成する参加者
写真左から 発信器/発信器の説明をする奥村教授/検出器を作成する参加者

準備が整ったら、発信器で放電を開始し、その1m程度離れた場所で検出器のネオンランプが光るか調べました。すると、発信器と検出器は直接繋がっていないにもかかわらず、ランプが点灯。電磁波が空間を伝わっていることが、証明されました。

写真左から 暗くした実験室で、発信器から1mに検出器を準備/検出器の中央のネオンランプが赤く点灯
写真左から 暗くした実験室で、発信器から1mに検出器を準備/検出器の中央のネオンランプが赤く点灯

目に見えない電磁波が
「見えた」のが面白かった

参加した高校生から「目に見えない電磁波によって、ランプがついたことが不思議に感じた」という声と、それを「面白く感じた」という声がありました。また電磁波や天文学の365体育直播_欧洲杯投注网#に関する歴史が学べたことで、「電磁波が古くから日常に生かされていることに驚いた」という感想もありました。
プログラムは終始、奥村教授が柔らかい語り口で、参加者とコミュニケーションを取りながら進行しました。「電磁波」と「天文学」の魅力、参加者に届いたのではないでしょうか。

分子のかたちと香りの不思議な関係(市川さおり講師?化学生命科学科)

このプログラムでは、レモンとハーブ(ミントまたはラベンダー)から精油(エッセンシャルオイル)を抽出し、香りと光の通し方から、分子の形の違いを学びました。実験手順は、まずレモンの皮を「なす型フラスコ」に入れて、「リービッヒ冷却器」を用いた水蒸気蒸留の装置を組み立てます。次に冷却管に水を流し、フラスコを加熱してレモンオイルを抽出します。抽出までにかかったのは約10分。実験室にはレモンの爽やかな香りが広がりました。その後、ミントまたはラベンダーを班ごとに選んで、レモンと同じ操作でそれぞれのオイルを抽出しました。

写真左から レモンオイルを抽出/ミントまたはラベンダーを計量しながらなす型フラスコに注入/蒸留装置を準備
写真左から レモンオイルを抽出/ミントまたはラベンダーを計量しながらなす型フラスコに注入/蒸留装置を準備

香りは化学構造と関係があります。同じ分子式を持つものでも、構造が異なる異性体では、香りが異なることがあります。抽出したレモンとハーブの精油のうち、レモンを例として、レモンオイルに含まれる「リモネン」の2種類の鏡像異性体(互いに鏡に映したような構造のもの)を比較しました。1つは柑橘系の香りですが、もう1つは松葉油の香り。全く異なる香りに参加者から驚きの声があがっていました。また、偏光板とナトリウム光を用いて、リモネンの鏡像異性体の光の通し方をそれぞれ調べました。

写真左から 偏光板とナトリウム光で鏡像異性体の光の通し方を調べている様子/参加者の実験をサポートする講師の市川先生
写真左から 偏光板とナトリウム光で鏡像異性体の光の通し方を調べている様子/参加者の実験をサポートする講師の市川先生

香りに包まれた実験が
楽しかった

本プログラムはテンポよく多くの実験ができるよう講師の市川先生が進行したおかげもあり、参加した高校生からは「楽しかった」という感想が多くありました。また「鏡像異性体ってよく分からないものだと感じていたけれど実験で分かりやすく捉えられた」という声や、「蒸留を続けていくにつれて、抽出されるオイルの香りが変わっていったのが面白かった。お気に入りの香りを持って帰れるので嬉しい」という声、「店舗で売られている香りに近いものが抽出できたので驚いた」という声もありました。

日本女子大学で学ぶ「科学」とは

本学の理学部は、日本の私立女子大学で唯一の理学部です。大学創立時から自然科学を重視してきた歴史があり、少人数制できめこまやかな指導が評価されてきました。現在、理学部には次の2つの学科があります。主に数学?物理学?情報科学を学ぶ「数物情報科学科」と、化学?生物学を学ぶ「化学生命科学科」です。そして両学科とも、1つの分野を専門的に学ぶことも、複数の分野を横断的に学ぶこともできるのが特徴であり、またバイオテクノロジー領域?環境科学を含む応用諸科学分野も学べます。
今回のサマースクールでは、日本女子大学における「科学」の学びを高校生に体験していただきました。本学の理学部に興味がある方は、オープンキャンパスの模擬授業にて理学部の授業を体験してみてください。

参考リンク